ネイル用化粧品の使用目的と内容成分一覧
★ ベースコート
- ナチュラルネイルのコンディションを整える下地剤として使用
- 爪を保護する
- カラーポリッシュの接着を高めて剥がれにくくし、発色を向上させる
- 皮膜形成剤(ニトロセルロース)
- 皮膜形成補助剤(アクリル樹脂、アルキッド樹脂)
- 揮発性溶剤(酢酸エチル、酢酸プチル)など
カラーポリッシュから着色剤を除いた成分に類似している。
接着効果を高めるために、皮膜形成補助剤の配合を増やし、速乾性高めるために揮発性溶剤の割合を多くする場合もある。
★ カラーポリッシュ
- 爪を美しく着色し、光沢のある皮膜を作って美しい色調で指先を飾る
- 皮膜形成剤(ニトロセルロース)
- 皮膜形成補助剤(アクリル樹脂、アルキッド樹脂)など
- 可塑剤(カンフル、クエン酸エステル)など
- 真溶剤(酢酸エチル、酢酸プチル)など
- 助溶剤(イソプロパノール)など
- ゲル化剤(有機粘土鉱物)
- 着色剤(有機顔料、無機顔料)
- パール剤(天然魚鱗箔、合成パール剤)など
基本的にはベース&トップコートに類似しているが、着色剤の顔料を入れることで様々な色を作れる。
★ トップコート
- 皮膚強化のために仕上げ剤として使用
- カラーポリッシュに光沢を与えて色も地をよくする
- ポリッシュの耐久性を高めて傷から守り、変色を防ぐ
基本的な成分はベースコートと類似。
皮膚強化のため、ベースコートよも皮膜形成剤(ニトロセルロース)の配合量が多く、硬い皮膜を作ることで傷・摩擦に対しての耐久性を高めている。
機能硬化剤としてオキシベンゾンなどの紫外線吸収剤を加え、耐久性を高めている場合もある。
★ リッジフィラー
- ネイルプレートの凸凹を埋めて平滑にし、表面を滑らかにするために用いる
ベースコートの内容成分にシルクなどの繊維を粉末状にしたものが配合されているものが一般的。
粘性を出すためのゲル剤として、有機性ベントナイトなどを加え、沈殿を防止している。
★ ソルベント
- 粘度が増して固まったカラーポリッシュなどに薄め液として少量加えることで、流動性を戻して使いやすくする
カラーポリッシュ、トップ&ベースコートに含まれる揮発性溶剤(酢酸エチル、酢酸プチル)が主成分。
★ ポリッシュリムーバー
- カラーポリッシュの皮膜を溶解し、除去するために使われる
- 皮膜溶解剤(アセトン)
- 酢酸エチル、酢酸プチル
- 精製水
- 香料
乾燥を防ぐためにひまし油・オリーブ油・ラベンダー油・アロエエキスなど、メイクアップ化粧品にも使われている油性成分が加えられている。
アセトンを含まないものの場合は、酢酸エチル、イソプロパノールなどが主成分になる。
★ キューティクルリムーバー
- ネイルプレート上のルースキューティクルを柔軟にし、ウッドスティック、メタルプッシャーを併用することで除去しやすくする。また、乾燥して硬くなったキューティクルの手入れをしやくする
- 主成分は精製水で、ローションにも配合されているトリエタノールアミンなどの弱アルカリ成分と、保湿・柔軟剤として、グリセリンが含まれている
スキンコンディショニングとして、トコフェノール、アロエエキスなどが配合されることもある。
★ キューティクルクリーム
- 爪と爪周辺の皮膚に潤いを与えて、表面に薄い油膜を形成し、皮膚を乾燥から守って保湿効果を高める
- 鉱物油(ワセリン、流動パラフィン)
- 動物性油脂(蜜蝋、ラノリン)
- 保湿剤(グリセリン)
- ビタミン、香料類を配合したエモリエントクリーム
★ キューティクルオイル
- 爪と爪周辺の皮膚の乾燥を防ぎ、油分を補って柔軟にする
- ホホバ油・オリーブ油・小麦胚芽油・米胚芽油・アボカド油などの植物性樹脂が主成分
- ビタミン、ミネラルを配合したエモリエントオイル
★ ハイドローション
- 皮膚の水分、保湿成分を補い、潤いのある肌を保つ
- モイスチャーローション、エモリエントローションと呼ばれている
- 精製水
- 高級脂肪酸(ステアリン酸)
- 保湿剤(プロピレングリコール)
- 香料
★ グルー
- ネイルリペアやネイルチップの装着に使用される
- アクリル樹脂のフィラー、シルクなどの繊維と併用する場合もある
- 空気中の微量の水分を触媒として、硬化する
- シアノアクリレート
- 安定剤
除去する場合は、アセトンなどを使う。
★ フィラー
- グルーの硬化補助剤として、グルー内部の硬化重合を補助し、強度を高める
- アクリル樹脂など
★ レジン
- ネイルリペアやネイルチップの装着に接着剤として使用する
- シルクなどの繊維と併用する場合もある
- 硬化を促すためにアクティベーターを併用し、ハイポイントなどの厚みを必要とする場合に使われる
- グルーと比べて硬化速度が遅いのが特徴
- シアノアクリレート
粘性を高めるため接着剤として微粒子のシリカなどの合成樹脂を配合することもある。
耐光性と強度を高めるために、アクリル樹脂を配合する場合もある。
除去する場合は、アセトンなどを使う。
★ アクティベーター
- グルーの硬化促進剤として、硬化重のスピードを速め、強度を高める
- ヘプタン
- エタノール
硬化促進剤として触媒となる有機化合物のアミンなどを配合する。
★ シルク
- ネイルリペアの強度を増すために、天然繊維である絹の一片で覆い、グルー、フィラーで仕上げる
薄いシルクを十字に紡いでロール状にしたものを、必要量をカットして使用。
あらかじめ裏面に粘着剤が塗布されているものもある。
爪の形に裁断されている「プレカット」もある。
★ グラスファイバー
- ネイルリペアの強度を増すために、化学繊維であるグラスファイバーの一片で爪を覆い、レジン、・アクティベーターで仕上げる
薄いグラスファイバーを十字に紡いでロール状にしたものを、必要量をカットして使用。
あらかじめ裏面に粘着剤が塗布されているものもある。
★ エタノール
- 手指、器具の消毒に使用する
- 洗浄、収れん、可溶化、乾燥促進を目的として配合されることもある
別名エチルアルコールといい、無色透明な揮発性の液体。消毒用のものは76.9〜81.4%の濃度で使用。
化粧品には欠かすことができない原料で、濃度を変えて各種物質を溶解する溶剤として多用される。
★ 液体ソープ
- 手指の洗浄に使用する
- ネイルケア時にフィンガーボールに適量を入れる
- 精製水
- 石けん素地に保湿剤(ポリエチレングリコール、プロピレン)などが配合されている
薬用タイプでは、抗菌材としてトリクロサンなどが配合されている。